貴船と吉野
ひろしです。
本日は貴船石と奈良吉野について…
まずは
石質は堆積岩・火山砕屑岩質輝緑凝灰岩が主
京都では代表的な庭園石材の一つとされ昔から愛されています。
しかし、近年環境問題などにより採取禁止の山や川が多く
この貴船も例外ではありません。
現在は(随分と前から)採取禁止で手に入れたくても手に入らないのが現状です。
貴船石の特徴はその独特の石色と石目。
そして石色によって呼ばれ方が異なり、紫貴船、ヨモギ貴船、青貴船、五色貴船と呼ばれ親しまれています。
変わって
石質は貴船石と同じく堆積岩・火山砕屑岩質輝緑凝灰岩が主、中に砂岩質の物やチャート質の物も含みます。
京都貴船石が採取禁止になり、それに代わる庭園石材ということで京都に近い奈良に似た石が有るとのことで採取され始めたのが十津川水系に当たる高野石と吉野川水系に当たる吉野石。
通称高野貴船と大和吉野。
中でも吉野石は流通量が多く京都では長年好んで親しまれてきました。
吉野川の石は支流に入るほどシガミがきつくアジのある姿をしております。
こんな感じ↓
こちらの石も現在では採取禁止となっており、
貴船石と同様吉野石も大変希少な石材ということです。
よく貴船と吉野の違いを知りたいとお問い合わせいただくのですが、
見ればやはり貴船と吉野は別物であり、しかし口で言い表せと言われればなかなか難しくもあり、
ただ、吉野にあって貴船にない石色というのは有り、でもやはり石肌のちょっとした違いが特徴でもあるので、やはりこれは見慣れてくるまで見るしかないのかと…
っと言いながら他にも貴船石や吉野石に似た石が産出されていた記録もあり
実際のところ見分けのつきにくい物、わからない物も多数存在します。
近年、産地こそ重要視することが多いのですが、そんなことよりも私はその石の姿を最も重要視するほうがいいような気もします。
では。
by tokan-en-yoshidah | 2016-01-26 15:21 | 石・stone