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『には』

1128いいにわ

ひろしです。

にわ
Googleで検索したら『にわみきほ』さんが最上段で出てきましたw
スミマセン・・・存じ上げなくてOrz

広い場所、物事を行う場所、邸内または階前の空地、空地に草木を植え築山・泉池などを設け観賞等をするところ、他・・・とあります。
今日は良い庭の日という事で、私の仕事に深い関係をもつ言葉。
『には』_f0142070_1713102.jpg


先ずはとは何が違う?
というのは家の後や田中に簡単な離れを持って仕切った場所を指し、果樹蔬菜を作った場所。
後に、花木や蔬菜の美しい花を賞で、色々な施設を介し、花の咲く頃には人が集まり遊ぶ場となる。
コレを園と呼びます。
というのはエン、元来家畜を飼う場所を指します。
園と同様、屋外の施設で、水禽類、魚類を飼う、いわば遊猟のためのものです。
転じて花木を植えた場所も指す事もあり、現在は混同されて使われています。

「えん」の違いがわかったところで、
京都といえば全国でも庭園と造園のイメージが高く確立されたものとして在しています。
今度は庭園という言葉
これは明治後期頃から盛んに使われた言葉と言われ、明治六年に出版された「明治庭園記」が初見といわれています。
そもそも、明治初期は名園・庭造・園芸・庭作・林泉と言った語が多く用いられていました。
更には林泉と言う言葉。
勿論庭園のことを指します。
この言葉が明治以前、つまり江戸期に最も用いられたといわれています。

そして造園と言う言葉。
造園と言う言葉は昭和になって盛んに使われるようになった語で、
その始まりは今から約400年ほど昔中国は明の人、李計成が「園治」という書物の中に造園と用いたのが初めだと言われています。
「園治」は中国では最高権威のある庭園書といわれ、日本の作庭記に匹敵するもので、中国南部地域の造園技術を紹介した物と言われています。
日本では明治中期頃から徐々にその言葉が使われるようになってきたと言われています。

これゆえに、現代使われている「にわ」に関する言葉は明治以降になって使われだしたものが多く、
大切な意味を持って必然的に生まれてきた言葉が、時代の進展や社会の変遷に従い変わってきたという事です。
それは必ずしも言葉だけではないのかもしれません。
言葉と同様に庭の姿やそのスタイルも時代の進展や社会の変遷に従い変わってきているのでしょう。
私も「にわ」にかかわる仕事をしているいじょう、もう一度「にわ」のもつ意味を考えていきたいと思っています。

by tokan-en-yoshidah | 2014-11-28 17:12 | 京都・kyoto

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