嫌われた石
ひろしです。
珪化木
珪化木とは、何億年もの昔に土中に埋もれた樹木が地層からの圧力を受け、ケイ素を含んだ地下水によが木の細胞組織に入り込み木そのものを二酸化ケイ素という物質に変化させ石化したものをいいます。
鑑賞用やアクセサリーとして現在は幅広く愛されている珪化木。
勿論弊社でも庭園用として数多くの珪化木を取り扱っております。
さて、ここでタイトルにも書いた嫌われた石について
珪化木のお話が嫌われた石とどう結びつくのか???
それは、皆さんもご存じの化石燃料の存在
化石燃料…つまり石炭
現在発掘されているほとんどの石炭は3億年ほど昔の植物が土中に埋もれ造られたと言われております。
いわゆる石炭紀と呼ばれる時代です。
石炭とは土中に埋もれた樹木が炭素によって満たされ石化したもの。
この言葉どこかで見たでしょ?
そう、土中に埋もれた樹木がケイ素によって満たされたものは珪化木(珪(ケイ)酸に化けた木)
土中に埋もれた樹木が炭素によって満たされたものは石炭(石になった炭素)
つまり、造られる過程はほぼ同じで、ケイ素化炭素の違い!ということです。
所謂石炭も木の化石ということです。
実用性のある自然燃料の石炭は人類から愛され重宝されております。
それに比べて珪化木はあくまで観賞用でしかない。
また、石炭と同じ層から発掘される珪化木は、水晶等結晶化された物質を含むことで固く、採掘の邪魔をする。
そして自然燃料として使えない木の化石は「石炭に成りそこなった木」とも呼ばれ、嫌われた存在として扱われるようになりました。
何億年もかけて石になった植物の神秘
奇跡のような出来事
そんな素晴らしい奇跡の石を私は決して嫌いになりません。
では。
by tokan-en-yoshidah | 2016-10-06 11:56 | 石・stone